RIP TRIPPERSさんプロデュースのちょいタンク付きドリッパー、ファラオ。RIPさんと言えば、割とスカスカ系ドローの24mmオーバーのアトマイザーをデカいMODに付けて超爆煙を吐き出すスタイルです。
今は良くわかりませんが、何年か前は良くシングルコイラーのフレイバーチェイサーだと仰ってました。味の方も期待したいと思います。
それではDigiflavor Pharaohドリッパータンクを使ってみます!
商品提供:healthcabinさま
Digiflavor Pharaoh 外箱&付属品
あれ?これVANDYVAPEのpulse22と箱がとっても似てますね?調べてみたら、Digiflavorの中の人がVANDYVAPEを作ったとか作らなかったとか、良くわかりませんが関連があるのでしょう。
ぱっと見た感じ、作りはなかなかキレイです。
それにしても巨大です。そんじょそこらのRTAより幅も高さもあるというのに、これはなんとドリッパーです。
付属品は
- Oリング
- T型ドライバー
- 予備のネジ2本
- 取扱説明書
外観
ふぁらお!
うん、これは単なるドラム缶ですね。質実剛健でよいと思います。
ボトム部はこんな感じ。面取りなんかもキレイで良いですね。
デッキ
シンプルな外観と打って変わって個性的なデッキを見ないと始まりません!
まさにアメリカサイズの巨大なクランプデッキ。5mm軸の12ゲージとかでも入りそうな巨大建造物です。
このクランプが非常に良く出来ています。ねじを緩めると、溝に沿ってスプリングで広がってくれるのでズレもなくて、とっても快適にビルドすることができます。
ただ、ネジが中央に1つなので留める力そのものは強くありません。例えばヒューズドクラプトンの幅広ワイヤーなどはビタッと留まるのですが、26ゲージの単線パラレルとかをやろうとすると、どうしてもネジ側が微妙に低くなってしまうので外側のワイヤーが留まりません。
まあ、このデッキですからアートコイルレベルの太さのワイヤーをデデェーーーン!!と配置してやるのが正解でしょう。
左:開放時 右:フタを一番閉めた状態
写真のように、ウェルにはスライド式のフタが付いています。2ml入るそうです。デスクで使う時は閉めずに使えば深いウェルのRDAとして使えます。そしてちょっと持ち歩く時などはリキチャして閉めておけばRDTAモードに。
Pharaoh RTAとか、Pharaoh RDTAという名前にせず、DRIPPER TANKという名称にしたのはこのアジャスト可能なウェルに秘密があるのかもしれませんね。
中央に超巨大なエアホールが開いてますので、ドリップする際はどうしても隅めがけてドリップしてやる必要はあります。
これがその3連巨大エアホールです。1つでもデカいのに、3つですよ。
もはや、これはエアホールというより換気口です。
エアフローコントロール
穴3つでカチカチと止まるタイプです。ただ、途中で止めてもイケるので一応無段階に調整可能。私は穴1つで丁度いい感じでした。
キャップ
最近では珍しい返しが付いてるタイプ。フレーバー重視で内側がドーム形状でドリップチップに向かってシームレスになっているアトマイザーが多いのですが、返しになっているとひっくり返した時にドリップチップからリキッドが出てきてしまうことを防いでくれますので、これはこれでアリかなと思います。
サイドエアフローや、ボトムでもデュアルのアトマイザーだとコイルからドリップチップに向けて導いてやらないといけないのでしょうけれど、コイルが中央のボトムフローは自然とそのまま上に行く分が多いので、さほどドームらなくてもいいのではないでしょうか。ACHILLESなんかもこういうタイプだったと思います。
そして、デッキと組み付ける際はOリングでハメる方式ではなく、スレッドが切ってあってネジ式です。これは好みが分かれると思うのですが、私はアウタースリーブがネジになってるアトマイザーはことごとく好きなので、ネジ派なんだと思います。
トップキャップやドリップチップを抜こうとしたらアウタースリーブごとすっぽ抜けた、とか、なんか全体的にグラグラする・・・とか、そういう心配が一切無くなるのでネジは便利だと思います。
もちろん外すのにちょっと面倒というのはあるのですが、こちらのファラオはスレッドもスムーズで、噛みこんで開かないという事もないので至極快適です。
ドリップチップ
同じドリップチップで、スピットバックプロテクション付きとナシの2種です。そして、510コンバージョン用のアダプターが付属しています。
独自規格のドリップチップで、RIPさんに何かコダワリがあったのかもしれませんね。しかし、問題はアダプターまで含め全部グラグラのスッカスカということなんです。特にスピットバックプロテクション付のものは、下を向けるとドリップチップ抜けるレベルでスカスカ。510アダプターの内径もスッカスカ。付けた510ドリップチップがぶっこぬけます。
控えめに言って不良品レベル。これはRIPさんがというか、加工の問題だと思います。
ビルド
まずは28ゲージのNI80ワイヤー単線で。このクランプデッキの組みやすさはとびきりです。やはりワイヤーがズレないのが快適ですね。そして、ワイヤーがずれないということはコイルに余分な力が加わっていないということなのでホットスポットも出にくいです。
これも組んで1回火を入れて撫でてやったら、2発目でいきなり中央から均等に赤熱してくれました。
まあ、組んでいてこのビルドは無いなと思いました。エアホールの大きさと釣り合ってない。せめてスペースドにしてコイルの長さを稼ぐべきでした。
しかし吸ってみると思ったより悪く無いです。もっとスカスカの空気味かと思ったら、そこそこ味が出てくれて、ドローも呼吸してるレベルの軽さと思っていたのに、それほどでもありません。
もはや悪ふざけのレベルですが、クラプトンのパラレルビルドです。立ち上がりの悪さはともかく、ボタンを離した後も5秒くらいシューシュー言っています。むしろ、ボタン離してから吸うくらいでちょうどいいです。
冗談みたいなミスト量ですし、なかなか美味です。しかしとっても使いづらかったです。
そろそろまともなビルドを・・・。
SMMに付属していたヒューズドクラプトンです。0.18Ω・・・。
まあ当たり前なのですが、とってもうまいです。このエアホール、もとい換気口で何でこの味するんだろう?と不思議になりますが。
これはどう考えても単線向きのアトマイザーではないです。平常運転で、まずは単線で・・・などと決まりきったことを試してしまいましたが、このアトマイザーに関しては試す必要もなかったです。
そもそもRIP TRIPPERSさんの好み的に、ぶっといワイヤーをドカン!する為に作られているわけですから、郷に入らばヒューズドクラプトンです。
総評
もちろん爆煙はお任せあれなんですが、不思議なことにフレイバーアトマイザーでもあります。エアホールは見た目と違ってAFCで絞ると適度なスカスカ感で、DLがそれほど得意でない私でも吸えるレベルでした。
大柄な外観と筒状の形から、なんだかムダな空間が多いように見えるんですが、ドリチから覗くと案外すぐそこにコイルがある事がわかります。(デッキのネジを緩めるとトップキャップに当たってしまうくらいです)
正直言うと味の方はあまり期待していなかったのですが、実によくできたドリッパータンクでした。
よいところ
- ミスト量・味ともにハイレベル
- すごく組みやすいデッキ
- キレイな各部の作り
- RIP TRIPPERSさんプロデュース
わるいところ
- 超絶でかい
- 小さいコイルではイマイチになってしまう
- 方向を見定めてドリップしないとダメ
- ドリップチップが全部スカスカ
healthcabinさま、ありがとうございました。
[…] Digiflavor Pharaohドリッパータンクは予想外のフレーバーマシン【RDA】 […]